遠州福田六社神社祭典 浜松まつりの屋台と彫刻
上記HPで共有
更新履歴 見聞録 Books 掲示板 YouTube

HOME > 見聞録2007

2007/08/19日曜日
磐田市豊岡江口地区「江組」屋台組立

「購入した古い屋台を自町で塗るらしい」最初に聞いたときは半信半疑でしたがOSHOW氏のHPで剥離と下塗りの様子が紹介され、とても興味を持っていました。今回地元の方のご厚意で見学が実現。以前テレビNHK総合6月19日「たっぷり静岡」や中日新聞6月30日でも紹介されたので、ご存知の方も多いかと思います。

江口公民館前にて作業中。足場を組んで彫刻を取り付けるところです。第一印象は、想像以上の立派な屋台だ! ということ。とても自町で塗ったとは思えない綺麗な仕上がり。明治11年に造られた正面柱間口5尺の屋台は129年目を迎えて見事な姿になっています。

虹梁は手間のかかる立体的な浮き彫りの彫刻が施されています

足場を撤去する前に乗らせていただき正面の破風・彫刻を撮影、厚みのある見事な彫刻で、写真より実物を見るのをお勧めします

自治会長さんのお話によると「昨年浜松市和田からの購入が決まるまでには様々な課題があったが、皆の努力で乗り越ることができた。来るべきところへ来た屋台。組の宝なので大事にして祭りを盛り上げていきたい」と嬉しそうに話してくださいました。

正面破風

正面鬼板・懸魚

木鼻

↓新調された木鼻~左右中柱にはもともと木鼻が無く、今回掛塚砂町の彫刻師・前島康利さん(成匠堂)に前後の木鼻の意匠に合うよう依頼して新調。「前島さんの作風とは違うので、大きさの兼ね合いも含めてご苦労されたようです」とのこと。


屋台を見ていると掛塚に近い土地柄、ずっと昔からここにあったのではと錯覚してしまいます。江口の皆さんのご努力に頭が下がる思いがしました。今年の祭りが楽しみです。見学の機会をいただき、誠にありがとうございました。


(C) 1998 mitsuya noriyuki. design by tempnate